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アップルの公式「パスワード」アプリの使い方を解説!

こんにちは、かずきです!

先日、iOS 18とmacOS Sequoiaで、アップル公式の「パスワード」アプリ(以下、パスワードアプリ)が登場しました!

私自身、パスワード管理アプリは「1Password」を使っているため、パスワードアプリを使う予定はありませんでした。
ですが、最近になって周囲からパスワードアプリについて質問されることが増えてきました。

どうやら、1Passwordはパソコンが苦手な方にとっては難しく感じるようで、そういった方にとって手軽に始められそうなのがパスワードアプリのようです。

そこで、この記事では、パスワードアプリの使い方を解説していきます。
手軽に始められるパスワードアプリでパスワード管理アプリに慣れておきましょう!

それではよろしくお願いします!

パスワードアプリと1Passwordの違い

パスワードアプリの使い方を解説する前に、パスワードアプリと「1Password」の違いについてご説明します。

実際にパスワードアプリを使用してみた感想としては、
パスワードアプリは完全に1Passwordの下位互換」です。

次から具体的に良い点と悪い点を紹介します。

管理できる項目が少ない

パスワードアプリは1Passwordと比べて管理できる項目が非常に少ないです。
例えば、パスワードアプリでは次の項目が管理できません。

  • クレジットカード情報
  • 銀行口座情報
  • 文章や写真の添付

逆に言えば、1Passwordが管理できる項目が多すぎるのかもしれません。
そういう意味では管理項目が限られている分、パソコンが苦手な方にとってはシンプルで使いやすいと感じるかもしれません。

パスワードの自動生成で細かい設定ができない

パスワードアプリはパスワード自動生成機能がありますが、細かい設定ができません。

  • 桁数は20桁固定(特殊文字ありの場合)
  • 特殊文字はハイフン(-)しか入らない
  • 生成されるパスワードになぜか(6文字)-(6文字)-(6文字)の法則性がある

このため、使い勝手があまり良くないです。
例えば、パスワードの桁数に上限があるサイトでは、自分でパスワードの桁数を減らさないといけないため手間がかかります。

最初から自分でパスワード生成した方が早いかもしれません。

無料で使える

パスワードアプリの最大のメリットは無料で使用できる点です。
これまでデメリットを挙げてきましたが、無料で利用できることを考えると、基本的なパスワード管理には十分な機能を備えています。

初めてパスワード管理アプリを使う方や、コストをかけずにパスワード管理を始めたい方にとっては、パスワードアプリは手軽に始められます。

パスワード管理に慣れるための入門アプリとして使用して、パスワードアプリで基本を押さえ、必要に応じて1Passwordなどの高度なアプリに移行するのが良いかもしれません。

パスワードアプリの使い方(Mac編)

では、ここからパスワードアプリの使い方を解説していきます。
Macを使用する方法とiPhoneを使用する方法の2つをご紹介します。

まずは、Macを使用した方法から始めていきます。

パスワードの閲覧

  1. Dockから「Launchpad(左から3番目のアイコン)」を選びクリックします。
  1. アプリの中から「パスワード」を探してクリックします
  1. パスワードの入力を求められた場合、Macにログインするときのパスワードを入力して、パスワード画面を開きます。
  1. 左のサイドバーから「すべて」を選択すると、登録されているパスワードを閲覧することができます。

パスワードの編集方法

おそらく何も整理していない方の場合、次のようなURLかずらっと並んでいる状態だと思います。

この状態ではどこのサイトのパスワードなのかがまったくわかりません。

そのため、パスワードアプリを使いやすくするために、このパスワードを整理していく必要があります。
パスワードの整理方法は次のとおりです。

  1. 「パスワードの閲覧」の方法で表示したパスワード一覧の中から、編集したいパスワードを選択します。すると画面の右に選択したパスワードの詳細が表示されます。
  2. 「編集」をクリックして以下の項目を入力します
     タイトル:ログインするサイトの名前(自分がわかる名前にする)
     ユーザ名:ログインするときのユーザー名(メールアドレスの場合が多い)
     パスワード:ログインするときのパスワード
     Webサイト:ログインするサイトのURLを入力する

特に注意が必要なのが「Webサイト」です。
Webサイトには次のように、「.com(もしくは.jp)」から後ろによくわからない文字列が並んでいるケースが非常に多いです。

例1:
 https://www.example.com/login?sessionid=abcdef1234567890
例2:
 https://www.example.com/login?utm_source=newsletter&utm_medium=email&utm_campaign=login

パスワードアプリに必要なのは「.com」「.jp」「.org」などのドメインまでなので、それ以降は消すようにしましょう。

例:
 https://www.example.com/

  1. 最後に「保存」をクリックすれば編集完了です!

パスワードの新規追加

  1. パスワードリストの上にある「+」をクリックして、新規パスワード画面を表示します。
  1. 新規パスワード画面の次の項目を入力します
    Webサイト、アプリ、またはラベル:登録したいWebサイトのURL
    ユーザ名:ログインするときのユーザー名
    パスワード:ログインするときのパスワード
  1. 入力が終わったら「保存」をクリックすると追加されます。

追加では入力したURLがどこのサイトか認識されて、タイトルが自動で入力されます。
もし、タイトルに誤りがある場合は自分で編集しましょう。

パスワードの削除

  1. 「パスワードの閲覧」の方法で表示したパスワード一覧の中から、編集したいパスワードを選択します。
  2. パスワード詳細画面の一番下の「パスワードを削除…」をクリックします。
  1. 確認ダイアログが表示されるので、「パスワードを削除」をクリックして削除します。

30日間は、サイドバーの「削除済み」に保存されているので、戻したい場合は復元することが可能です。

パスワードアプリの使い方(iPhone編)

続いてiPhoneを使用したパスワードアプリの使い方を解説していきます。

Macの使い方とそこまで大きく変わらないので、サクッとご紹介します。

パスワードの閲覧

  1. アプリ一覧から「パスワードアプリ」を選びタップします。
  1. パスワードの入力を求められた場合、iPhoneにログインするときのパスワードを入力して、パスワード画面を開きます。
  1. 「すべて」を選択すると、登録されているパスワードを閲覧することができます。
Screenshot

パスワードの編集方法

  1. 「パスワードの閲覧」の方法で表示したパスワード一覧の中から、編集したいパスワードを選択してパスワード詳細画面を開きます。
  1. 「編集」をクリックして以下の項目を入力します
    タイトル:ログインするサイトの名前(自分がわかる名前にする)
    ユーザ名:ログインするときのユーザー名(メールアドレスの場合が多い)
    パスワード:ログインするときのパスワード
    Webサイト:ログインするサイトのURLを入力する

WebサイトはMacのとき同様「.com」「.jp」「.org」などのドメインまでになるようにしておきます。

例:
 https://www.example.com/

  1. 最後に「完了」をタップすれば編集完了です!

パスワードの新規追加

  1. パスワードリストの左下にある「+」をクリックして、新規パスワード画面を表示します。
Screenshot
  1. 新規パスワード画面の次の項目を入力します
    Webサイト、アプリ、またはラベル:登録したいWebサイトのURL
    ユーザ名:ログインするときのユーザー名
    パスワード:ログインするときのパスワード
  1. 入力が終わったら「保存」をクリックすると追加されます。

パスワードの削除

  1. 「パスワードの閲覧」の方法で表示したパスワード一覧の中から、編集したいパスワードを選択します。
  2. パスワード詳細画面の一番下の「パスワードを削除」をクリックします。
  1. 確認ダイアログが表示されるので、「パスワードを削除」をクリックして削除します。

その他の機能について

ここまで、パスワードアプリの主な機能を解説してきましたが、他にも便利な機能があります。

最後にパスワード管理以外の機能についてご紹介します。

パスキー

普通、Webサイトなどにログインする際は、事前に設定したユーザー名とパスワードを入力します。

そのため、ユーザー名とパスワードを覚えておく必要があります
ですが、複数のWebサイトのユーザー名とパスワードを覚えるのは大変なので、1Passwordやパスワードアプリを利用します。

パスキーはユーザー名やパスワードを覚えなくてもWebサイトへのログインができる技術です。

パスキーはWebサイトへのログイン情報がユーザーのアカウントに紐づけられています。
具体的には次のような方法で管理されます。

  • 1Passwordの場合は1Passwordのアカウントで管理
  • パスワードアプリの場合はAppleアカウントで管理
  • Googleパスワードマネージャーの場合はGoogleアカウントで管理

パスキーを使うことで、パスワードを覚えたり作成したりする手間が省けるため、非常に便利です。

ただ、使用できるサイトがまだ少なく、日本では「メルカリ」「X」「Shopifye」「Yahoo」などメジャーなサイトでしか使用できません。
(日本でパスキーが使用できるサイト:https://passkeys.directory/

例えばメルカリの場合は、ログイン後に次の手順でパスキーを設定することができます。

コード

コードは馴染みがある方も多いと思います。次のようなものです。

コードを登録すると次のように各サイトごとに30秒で変更される6桁の数字が表示されます。

あとはログインする際にこの6桁の数字をコピーして入力してあげるだけです。

2段階認証は使用できるサイトが多いので、各サイトにログインしてセキュリティ設定を確認してみてください。

Wi-Fi

Wi-Fiはこれまでに接続したWi-Fiの情報が表示されます。

ここは意識しなくても勝手に保存されるものなので、使う機会は少ないと思います。

1つ便利な機能はQRコードが表示されることです。
「ネットワークのQRコードを表示」をクリックするとWi-Fiに接続するためのQRコードが表示されます。

友人が家に遊びにきた時に、ルーターのパスワードを入力しなくても、このQRコードを読み込むだけでルーターに接続することができます。

セキュリティ

セキュリティ画面では「使い回ししているパスワード」や「推測が容易なパスワード」など、セキュリティリスクが高いパスワードを教えてくれます

セキュリティに表示されるパスワードは少なければ少ない方が良いので、時間があるときに少しずつパスワードを変更するようにしましょう。

まとめ

この記事ではアップルの公式パスワードアプリの使い方を紹介しました。

他にもグループ機能やパスワード生成機能など、便利な機能がありますが、今回は基本的な使い方に焦点を当てて、サイドバーに表示されている機能のみを紹介しました。

今後、1Passwordなどの他のパスワード管理アプリに移行する場合、パスワードアプリに登録されているパスワードを移動させることになります。
その際にパスワードを事前に整理しておくと、スムーズに移行ができます。

まずはパスワードアプリを使ってパスワード管理に慣れていきましょう!

ABOUT ME
かずき
組み込み系システム開発10年目のエンジニア。副業としてWEB系システムによる業務効率化をサポートしています。ブログではシステム開発に関する備忘録や神戸魅力を発信します。